当記事は公開されてから 3 年以上経過している記事です。
「もっと身近にやってたPWA」の改善提案など気軽にご協力いただければ幸いです。
Issue はこちらでよろしくお願いします:
はじめに
まだコロナが日本の世に広まる前 (今年 1 月) yumemi.vue #5 で登壇させてもらって以来、久々公に出させていただきました。
目下 Next.js + AppSync と言うサーバレスアーキテクチャの下で進めるお仕事について。
これまでこの PWA を意識せずとも UX(ユーザエクスペリエンス)を向上してきた話を中心に喋らせていただきます。
そもそも、PWAをやっていますか
私はこれまで知らず知らずの内に、色々とやっているようです。
- Range Picker を始めとした SP 対応
- ユーザを逃さない施策をきっかけに始めた push 通知
- Auth0 を使って簡単にマルチデバイス対応
もちろんこれだけに留まりませんが、最近は数多ある仕様を実現すると自然に PWA も達成されていることが多いです。
今後も変わらず意識せずに PWA と触れて、様々な課題を解決していくものだと感じました。
簡単な例を当ブログでも 2 つほどご紹介。
ゲームのアプリ内ブラウザで
とにかくガチャ画像を含め素材の量が多く、Web サイトのパフォーマンスが気になりました。既に ServiceWorker をインストールする準備をしていました。
const PRECACHE = 'precache-v1';
const RUNTIME = 'runtime';
// キャッシュのバージョン管理の自動化
const VERSION = '<%= hash %>';
const STATIC_CACHE_KEY = 'static-' + VERSION;
const PRECACHE_URLS = [
'index.php',
'./', // Alias for index.html
'./css/app.css',
'./js/app.js',
'./js/manifest.js',
'./js/vendor.js'
];
const CACHE_VERSION = 1;
let CURRENT_CACHES = {
offline: 'offline-v' + CACHE_VERSION
};
const OFFLINE_URL = 'offline.html';
self.addEventListener('install', event => {
//console.log('Installing...');
if (typeof self.skipWaiting === 'function') {
//console.log('self.skipWaiting() is supported.');
event.waitUntil(
caches.open(PRECACHE)
.then(cache => cache.addAll(PRECACHE_URLS))
.then(self.skipWaiting())
);
} else {
console.log('self.skipWaiting() is not supported');
}
});
ここではアプリ内ブラウザのとあるページでガチャを紹介する際に、その画像を適切に指定してはキャッシュするようにしました。
- Aurora / RDB でユーザデータを管理
- 新規に始めていたプロジェクトだからこそ、ちゃんと通知を受け取ってくれるサーバを AWS Lambda に準備
このデータ郡と連携を取って、明確なターゲットや時間を設定できるようにしました。
どうしても工数を取れない.. ><
とある会員限定向け管理画面の話、せめてログイン直後に自動で表示させる方法があります。
const version = '';
const newestTopicId = `Topic_${version}`;
// クッキーを設定する
docCookies.setItem(
`COOKIE_TOPIC_${version}`,
newEstTopicId,
new Date()
);
if (docCookies.getItem(`COOKIE_TOPIC_${version}`)) {
// 存在した場合、ポップアップを表示する
}
ここまで来るともはや PWA や Service Worker というよりも、ごく普通のスタイルを設定したようにしか見えてこないです。
DOM を直接触って適切な場所に Cookie を保持する思い切った方法ですね。
構成について
今回はその中でも Auth0 を ID 認証基盤に採用して進めているおしごとについて。
ID認証基盤選定のポイント
認証基盤に Cognito を採用しなかった理由。一度簡易アプリを作って試しましたものの、少々面倒臭い設定が多く煩わしさを感じたこと。特に要因として大きかったソーシャルネットワーキングの紐付けで、今回求められる仕様の中でもマルチデバイスからアクセスするという目標を達成するには非常に大きな障壁になっていました。
またアクセス回数とそれに付随して回数制限や料金面を考慮すると Auth0 優勢に。
Cognito でも提供されているログイン画面が Auth0 でも提供されていることは大変嬉しいもので、この辺りを考慮して結果的に Auth0 を採用する形となりました。
データ、とそれに付随したフロー選定のポイント
今回の PWA night の登壇では話題が離れてしまうため割愛させていただきましたが、バックエンドに AppSync を採用。
そこで利用できるデータソースは以下のように存在。
- DynamoDB table
- Lambda function
- Elasticsearch domain
- Relational database
- HTTP endpoint
その中で DynamoDB を選定して感じたメリット。それはバックエンドを一から実装する必要が無いこと。
resolver を AppSync に設定するだけで、データソースへのアクセスを容易に実現できる。
おしごとで進める前、事前に趣味用の一環でデモアプリを作成・挙動を確認しました。
その当時と違うこと、それは新規追加や更新、削除など何らかの変更を加える post の手段は AWS lambda で準備した function を踏み台にして更新。
すなわち直接データのやりとりを一切せず個別の IAM ポリシーを併用して運用することにしました。
その詳細は近く共有させてもらえる場で。
詳しく見ていくと、
認証基盤に採用した Auth0、Next.js で。
Auth0を使うには、
事前に Single Page Application
の作成から始めてもらって問題無い。
- 順を追って Allowed Callback URLs に
http://localhost:3000
を - Allowed Logout URLs に
http://localhost:3000
を設定
続いて Allowed Web Origins に http://localhost:3000
を設定。
この中でひとつでも欠けてしまうと Web サイト側の認証に失敗するので、必ず忘れずに設定を済ませること。
Next.jsで呼び出すには
認証するためのフックを以下のように作る。
export const UserProvider = ({ value, children }) => {
const { user } = value;
React.useEffect(() => {
if (!userState && user) {
userState = user;
}
}, []);
return <User.Provider value={value}>{children}</User.Provider>;
};
作ったフックを。
const DefaultLayout = ({
user,
loading = false,
children
}: DefaultLayoutProps | any) => (
<UserProvider value={{ user, loading }}>
<main>
<div className="container">{children}</div>
</main>
</UserProvider>
)
基本的にたったこれだけでログイン、ログアウトを実現できます。
ルールを作る
Lambda で関数を立てるようにルールという機能がありますが、slack 通知とメールアドレスのドメインによる制限を盛り込みました。この内前者は slack-notify というプラグインを利用して実現できます。
const blackList = ['dame.com'];
function() {
if (context.protocol === 'oauth2-refresh-token') {
return callback(null, user, context);
}
const isDenied = blackList.some(
function (domain) {
const emailSplit = user.email.split('@');
return emailSplit[emailSplit.length - 1].toLowerCase() === domain;
}
);
if (!isDenied) {
return callback(new UnauthorizedError('拒否されました'));
}
if (new Date().getHours() === 7) {
slack.alert({
text: user.name || user.email,
channel: '#notify'
});
}
callback(null, user, context);
}
まだまだ使えそうな機能もありそうな Auth0。今後製作・運営を進めながら順次、気づいた点を含め知見を共有・発信していければ。
最後に、
今日のブログでは PWA night #16 で登壇させていただいた LT による記事となります。